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リハビリテーション室ブログ

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2024年03月29日移乗するには

こんにちは。訪問リハビリテーション室です。
訪問リハビリでご自宅に伺っていると、利用者さんのご家族から”どこを支えて体を起こしたら良いのか” や”歩くときにはどのように介助すれば良いのか” といった「体位変換や移動などの介助方法」について質問を受ける場面がよくあります。
過去のブログでは

ベッドの上で人を移動させるには(2022年3月31日)

起き上がり介助方法のポイント(2022年6月28日)

立ち上がる時のポイント(2022年12月13日)

を紹介しました。

今回は”移乗する際の介助方法”を紹介します。

「移乗」とは

ベッドから車椅子へ、車椅子から食事用の椅子、便座や浴槽などへ乗り移ることを指し、「トランスファー(トランス)」ともいわれます。

移乗の際のポイント

その時の環境やその方の身体機能にもよりますが、基本的には以下のポイントを意識すると移乗しやすくなります。

  1. 可能な範囲で介助を受ける人の臀部(お尻)を座面の前方へ移動させる
  2. 介助を受ける人の足部を本人の手前に引き寄せる(介助を受ける人の重心位置を近づける)
  3. 介助する人が把持(はじ)する位置をできるだけ安定した位置にする
  4. 介助する人の歩幅を広く取り、方向転換をする

それぞれ少しくわしくご紹介します。

1. 可能な範囲で介助を受ける人の臀部(お尻)を座面の前方へ移動させる

介助を受ける人の殿部を前方に出すことで、重心が足部に近くなり立ち上がりやすくなります。
ベッドから車椅子に移乗する場合は、車椅子の方に臀部を近づけると、その後の方向転換はしやすくなります。
立ち上がりに介助量が多い場合は殿部を移乗する距離が短くなるので有効ですが、手すりの位置などによっては立ち上がりにくくなるので注意が必要です。

2. 介助を受ける人の足部を本人の手前に引き寄せる(介助を受ける人の重心位置を近づける)

介助を受ける人の足部を手前に引く(介助を受ける人の体に近づける)ことでさらに立ち上がりやすくなります。

3. 介助する人が把持する位置をできるだけ安定した位置にする

肩や太ももなどは動いてしまうため、移乗しようとした際に力が伝わらず不安定になります。
図のように、肩甲帯や骨盤部(殿部)など体幹に近い部分を把持するようにしましょう。

4. 介助をする人の歩幅を広く取り、方向転換をする

介助を受ける人の殿部が座面から浮いた後が最も不安定で介助量が多くなります。
まずは介助する人自身が安定した姿勢をとることが大切です。それでも介助量が多く不安定な場合は、
介助を受ける人に介助する人を抱き込んでもらうなどして、体を密着させることも有効です。

  • ▼良い例

  • ▼悪い例

移乗動作は重心移動の距離が大きいため転倒などのリスクはもちろん、介助量も多く介助者の体にも大きな負担が掛かります。
少しでも安全に移乗動作が行えるよう参考にしていただければと思います。
また、訪問リハビリではご自宅での移乗方法の指導も行っております。
現在介助方法などにお悩みの方はケアマネジャーにご相談のうえ、ご検討ください。

以上、訪問リハビリテーション室でした。

2024年02月26日食べる時に注意が必要な食品 & より安全な食べ方

みなさん、こんにちは!
今回は言語聴覚療法チームからお届けします。

年始の慌ただしさも落ち着き、穏やかにお過ごしでしょうか。
年末年始には年越し蕎麦やおせち、お汁粉などを楽しまれたことと思います。
2月3日の節分の日には、恵方巻でおいしくお祝いされたことでしょう。

嚥下機能(えんげきのう・食べ物や飲み物を飲み込む能力)が保たれている方であれば、お餅はなんなく食べることできるかと思います。
一方、加齢や疾患の影響で嚥下機能が低下している方は、とても慎重に召し上がったかもしれません。

そこで今月のブログでは、「食べる時に注意が必要な食品 & より安全な食べ方」についてお伝えします。

まず、誤嚥(ごえん)とは、飲み込んだ食べ物などが食道ではなく気道に入ることをいいます。
 

 
この状態が起こりやすい食べ物についてご紹介します。
 
◆誤嚥・窒息しやすい食べ物

誤嚥しやすい食べ物
  • がんもどきや巾着など、固形の食材に汁が多く含まれた食べ物
    →噛んだ瞬間に、食材の中の汁が口腔内から気管に入り込むため誤嚥しやすい。
  • みかんや桃など、果汁を多く含んだ果物
    →噛んだ瞬間に、果物の中の果汁が口腔内から気管に入り込むため誤嚥しやすい。
  • 酢の物
    →口に入れる際に吸い込みながら食べると、酸の強さで咳き込みそのまま誤嚥する可能性がある。
  • 蕎麦やラーメンなど、汁と麺を同時に食べるもの
    →麺をすすり食べた際に、麺に絡まった汁が気管に入り込むため誤嚥しやすい。

では次に、窒息しやすい食べ物についてご紹介します。

窒息しやすい食べ物
  • 餅やおはぎ、大福など
    →嚥下するための筋力(口腔や喉の筋力)が低下していると、粘り気が強い食べ物は喉にペタペタと貼り付いて窒息を引き起こしてしまう。
  • まんじゅう、カステラ
    →水分が少なくパサパサとした食べ物は、口腔内や喉のなかの水分を吸収して、喉に張り付いて窒息を引き起こしてしまう。
  • 海苔巻き
    →海苔が米の水分を含んでしっとりとするため、喉に張り付いて窒息を引き起こしてしまう。

ここでご紹介した食べ物は、みなさんが普段召し上がる頻度の高い食べ物だと思います。

そこでここからは、好きな食べ物をあきらめないために、安全に食べるための工夫についてお伝えします。
 
◆安全に食べるための工夫

誤嚥しやすい食べ物
  • がんもどき、巾着など
    →一口で食べたり、かじって食べたりしない。まずは半分に割り、中の汁を箸で押し出して水分量を減らす。
  • 果汁の多い果物
    →一口の大きさを小さくして、少しずつ食べる。
  • 酢の物
    →ご家庭で調理される場合は、酢を減らす。食べる際には息を吸い込みながら食べない。一口の量は少なくする。
  • 汁のある麺類
    →麺は啜らずに食べる。麺や具は、汁と一緒に食べない。汁を飲む際は、一口の量を少なくする。
窒息しやすい食べ物
  • 餅やおはぎ、大福など
    →食べる前に水分を摂り口腔内を湿らせる。一口の量を少なくする。
  • まんじゅう、カステラ
    →一口の量を少なくする。一口食べるごとに水分を摂り、口腔内にまんじゅうやカステラが残らないようにする。
  • 海苔巻き
    →一口の量を少なくする。一口食べるごとに水分を摂り、口腔内に海苔やご飯が残らないようにする。

小さな工夫ではありますが、小まめに注意を払いながら食べることで誤嚥や窒息のリスクを低減することが可能です。
食べたい気持ちを一度落ち着かせて、ゆっくりと食事を楽しんでみてください。

 

2023年12月20日1人1人に合わせた「胸腹部の手術後リハビリテーション」

こんにちは!内部障害チームです。
今回は2022年2月のブログでご紹介した「胸腹部の手術前のリハビリテーション」の続きをお話したいと思います。
当院では手術後の患者さんに対して、手術後に起こりうる様々なリスクを減らし、日常生活に戻れるように手術後早期からリハビリを実施しています。
手術後のリハビリについて、目的や内容を紹介していきます。

手術後のリハビリテーションとはどのような目的で、なにをするのか

目的

①手術後、日常生活に戻れるように体力をつける
“手術後は安静にしていましょう”と言われることが多かった時代から変化しています。
なるべく体を起こし動くことで入院期間の短縮や合併症の予防に繋がります。

②肺の病気を予防する
手術後は、全身麻酔や人工呼吸器を使用した影響、また手術後の安静が長くなってしまうことで肺炎や無気肺(痰で空気の通り道がふさがれ肺に空気が入りづらくなること)などの合併症を発症することがあります。体を起こしたり呼吸の練習をすることで、合併症の予防または改善を図ることができます。

手術後のリハビリの流れ

医師からリハビリの許可が出たら、基本的には、術後1日目からリハビリを開始します。
体を起こしていい状態か、動いていい状態かを一緒に確認していきます。
 
リハビリの進み方の目安 (手術後1日目)

初めて起き上がる時は、血圧などのバイタルサインの変化や手術による創部の痛みがあり、体調に変化を来す場合があります。
姿勢を変えるごとに血圧測定や血中の酸素の量を確認し、痛みの状況を確認しながら動いていきます。
一人で動くのが大変な時期なので、リハビリスタッフや看護師が付添いながら起きたり歩いたりすることもあります。
 

また呼吸状態を確認し、呼吸練習や痰を出すお手伝いをさせていただくこともあります。

立つことができましたら、初回の離床で20ⅿ程度の距離から徐々に歩行距離を伸ばします。
離床が進んできたら、個々の日常生活のレベルに合わせて筋力強化や有酸素運動(歩行や自転車など)を行っていきます。
この時期になるとご自身で動けるようになってきますので、自主トレーニング等でご自身でも体を動かす機会を作り、活動量を増やして日常生活復帰を目指していきます。

リハビリの一例

手術後は、痛みや体調の変化に加え、ドレーンや尿道カテーテルなどの管が身体に繋がることもあります。そのような環境変化によるストレスを抱えながらリハビリを行います。
なにかあれば小さなことでも遠慮なくお伝えいただければと思います。
また、リハビリの進み方は、手術の方法、治療の経過、痛みの程度、体力の回復の程度により個人差があります。そのため私たちは1人1人に合わせてリハビリを進めていきます。
そして、みなさんが安心して日常生活に戻れるようにお手伝いできたら幸いです。

以上、胸腹部の手術後のリハビリテーションについてでした。
 
 

2023年10月12日その方に、適した歩行器とは!?

みなさん、こんにちは。整形外科チームです。
今回は歩行時に使用する歩行補助具について紹介します。
歩行補助具は、大きく杖と歩行器に分類されます。本日はその中でも歩行器に注目し紹介していきます。
また、使用する目的として【1】保護と【2】補助があり、歩行のサポートが必要な方一人ひとりの身体機能に合わせて、選択していきます。

【1】保護

目的は、骨折や捻挫などのケガをした際に、足を守ることです。
免荷*1や部分荷重期間中*2に使用されます。
みなさんが街で目にする松葉杖もその1つです。

*1 免荷・・・体重が足にかからないようにすること。
*2 部分荷重・・・足に少しずつ体重をかけること。

【2】補助

目的は、痛みや筋力低下、バランス低下された方が歩行の安定性を得ることです。

歩行補助具の分類
【1】保護 松葉杖
ロフストランド杖
【2】補助 T字杖(一般的な1本杖
四点杖
ロフストランド杖

     

今回は歩行器をいくつか紹介していきます。

ピックアップ歩行器(固定型)

安定性に優れています。
歩行器を持ち上げながら歩行するため腕力、握力を必要とします。そのため連続歩行は難しく、歩行に時間を要します。
足を揃えながらゆっくり移動される方に適しています。
 

 
①ピックアップ歩行器を前に出す
②筋力の弱い方の脚を出して腕、手の力で支えます
③もう一側の脚を出します

サークル歩行器

前腕部で支えて歩行します。上記のピックアップ歩行器とは異なり前腕で支えることができるため、握力の弱い方でも安心して使用することができます。
安定性に優れていますが、不整地や狭い場所での使用は不向きとなります。
 

 

シルバーカー

主に足腰の筋力が低下し、T字杖ではふらつきのある方が使用します。
また、T字杖でも歩行はできるが外出するのに不安がある方にもお勧めです。
荷物を入れられるものや椅子になる機能がついているものもあるため、外出するのに不安がある方にもお勧めです。
 

 
以上、当院入院中にも実際に使用する歩行器についてご紹介させて頂きました。
入院中や自宅に退院する際は私たちと一緒に選定していきましょう。

2023年8月15日作業療法チームの勉強会、紹介します

みなさん、こんにちは。作業療法チームです。
リハビリテーション室では定期的に勉強会や研修会を開催し、治療技術・知識の向上に努めております。
今回は中でも作業療法士(Occupational Therapy:以下OT)が実際に行っている勉強会等の一部をご紹介します。

手の外科カンファレンスの様子

荻窪病院は手外科センターを併設しており、医師と共に手外科疾患に対する症例のディスカッションを月1回実施しています。
患者さんの現状について医師とリハビリテーションの視点からディスカッションを行い、より良いリハビリに繋げられるよう努めています。

OT勉強会の様子

スプリント作製練習や手外科疾患に対する勉強会を実施しています。
スプリント作製練習に関しては、反復練習により良い物を提供できるようアップデートを常に行っています(スプリントとは患部を固定するための装具のことです)。

リハビリテーション室全体の勉強会

理学療法士(PT)や言語聴覚士(ST)と共に、リハビリテーション室内での勉強会も定期的に実施しています。
疾患や病院に関する事だけでなく、ビジネスマナーや接遇等、一社会人としての勉強会も行っています。

新入職員・学生指導の様子

OTになりたての新入職員やOTを目指す学生の実習・インターンシップの受け入れも行っており、後輩指導にも力を入れています。
実際の患者さんに協力を得てリハビリテーションの実践指導を行っています。

今後も患者さんに寄り添えるセラピストになれるよう
日々、学びを積み重ねています👐

2023年6月30日本格的な夏が来る前に熱中症対策を

こんにちは。訪問リハビリテーション室です。

6月も終わりを迎え、気候が不安定で体調がすぐれない方も多いかと思います。特に1日の中で気温差が大きく、日中は30度に迫る日も多くなっています。
夏になると毎年「熱中症に注意!」など聞かれると思いますが、今年はすでに熱中症に注意が必要な気温になってきています。
(熱中症については2022年9月のブログをご覧ください)

そこで、今の時期からできる熱中症対策として”暑熱順化(しょねつじゅんか)”をご紹介します。
ご存じの方もいると思いますが”暑熱順化”とは簡単に言うと”暑さになれること”です。
暑い日が続くと自然と体も順応し暑さに慣れてきますが、この時期、朝晩はまだ気温が低く、日中の高温に体が対応しにくい時期です。
意識的に暑さに体を順応させるためには、体を動かし汗をかくことが効果的です。
人は体を動かすことで体温が上がり、上がった体温は汗をかくことや血管の拡張などで体の表面から体温を逃がしています。
暑熱順化が進むと体温が体内に留まりにくくなり熱中症になりにくい体ができあがります。


暑熱順化を進めるためにご自宅では、ストレッチや入浴がおすすめです。
ストレッチは1回30分程度を目安に、入浴するときは可能であればシャワーのみで済ませず、湯船に入る方が効果的であると言われています。


外出の機会がある方は、少し涼しい時間帯を見計らって、いつもより少し長く歩いたりや少し早く歩いたりするなど軽く汗をかくようなウォーキングができるといいと思います。

ちなみに病院の隣の原っぱ広場はこの時期、緑が大変きれいで、季節に応じて様々な花が咲いています。

写真は5月下旬のものですが、西側入り口の松葉菊がきれいでした。
ウォーキングにいかがでしょうか?
 
 

2023年6月14日食事の形態について~おかず編~

こんにちは。言語聴覚療法チームです。
しっとりとした空気に緑が香る季節となりました。春から新しい生活が始まっている方もいらっしゃるかと思います。
新生活に慣れるには時間がかかり、何かと気疲れすることがあるかと思います。
食事を取らずに床に就くこともあるかもしれませんが、しっかり食べてこれから始まる新生活を楽しく過ごせるように備えましょう。

ということで、今回のブログのテーマは前回の食事形態(主食編)2022年11月02日に引き続き、食事形態(おかず編)についてお話したいと思います。
常食、一口大、きざみ食、ムース食、ミキサー食の5種類の形態をご紹介します。

<常食>

みなさんが普段召し上がるお食事の形態です。噛む力や飲み込む力(嚥下機能)に問題がない場合、提供するお食事です。

<一口大>

おかずを一口大サイズに切ったものです。病院や施設により多少の差はありますが、およそ1.5~3cm大にカットしてあります。
この形態は単純な動作だけで食事を摂ることができるため、手指が動かしにくく、うまく食器を扱えない方に対して提供しております。
見た目は常食とほとんど変わらないため、目からもお食事を楽しむことができます。

<きざみ食>

おかずを約1cm大に刻んだものです。主に咀嚼する力が低下している患者さんに提供しています。
咀嚼しやすいメリットがある一方、口の中で食べものが散らばりやすく、ひとかたまりにまとめて飲みにくいというデメリットもあります。
食べ物が口の中で散らばったままだと、意図しない時に肺に入ってしまい誤嚥をする可能性があるため、誤嚥防止としてとろみをつけて提供をすることもできます。
とろみがつくことで食べ物をまとめやすく、ひとかたまりで飲み込みやすくなり、安全に食事をとることができます。

<ムース食>

おかずを種類別に一度ペースト状にした後に、形を簡易的に整えたものです。
舌と上顎(口蓋)で押しつぶせる程度の柔らかさなので、ある程度舌の動きがある方や咀嚼する力が残っている方に提供します。
味付けがしっかりされているため、味覚が低下しているご高齢の方でも味を楽しむことができます。

<ミキサー食>

おかずを種類別にミキサーにかけて液体状にしたものです。全般的に嚥下機能が著しく低下している場合に提供します。
液体状のため誤嚥リスクが高くなるので、とろみをつけて適度な粘度を保つように工夫します。

このように、嚥下機能によって様々な食事形態があるということがお分かりいただけましたでしょうか。
もし、今の食事形態について不安や疑問がある方がいらっしゃいましたら、一度かかりつけの医師や病院にご相談して頂けると、早期に誤嚥の予防ができるかと思われます。

以上、言語聴覚士チームでした。

 
 

2023年4月24日前十字靭帯損傷での入院~退院までのリハビリ

みなさん、こんにちは。整形外科チームです。
今回は運動中に起こりやすい前十字靭帯損傷(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)について当院の取り組みをご紹介します。
前十字靭帯は膝にある靭帯です(図1)。


▲図1:右膝関節正面
 
前十字靭帯損傷と聞くと選手同士の接触が多いサッカーや柔道で起こりやすいイメージかもしれません。
実は7~8割はバスケットやスキーなどで着地やターンなど、非接触時のほうが起こりやすいといわれています。

前十字靭帯損傷は手術しなくても日常生活は可能なことがありますが、靭帯の機能が低下し膝関節が不安定になることから、将来膝関節の変形が生じてくる場合があります。                      

適切なリハビリテーションを行って、高いパフォーマンスでスポーツ復帰できるように、一緒に頑張りましょう。

当院で手術された際のスケジュールの一部をご紹介します。
当院では、自身の半腱様筋腱(図2)を採取し、損傷した前十字靭帯を繋ぐ前十字靭帯再建術を用いています。
 

【入院】

手術前日 筋力や関節可動域、動作能力などリハビリで術前評価
手  術 自身の半腱様筋腱(図2)を採取し前十字靭帯を繋ぐ


▲図2:右下肢後面
  

手術後

手術後はドンジョイ装具(図3)を使用    


▲図3:7日目の様子

1日目  手術した足に体重をかけない
    車椅子や松葉杖で移動できるように練習         
    筋力トレーニング指導

7日目  松葉杖で体重の50%荷重する練習

14日目 退院
    松葉杖なしで全体重を荷重する練習 
    膝を90°まで曲げる練習 
 

【退院】

診察を受けながら引き続き外来でリハビリフォローします。

手術後28日目 膝120°まで曲げる練習
手術後42日目 膝を曲げる角度制限なし

その後は術後3カ月でジョギング開始を目指し、徐々に負荷をあげていきます。
スポーツ復帰目指して頑張りましょう!

以上、整形外科チームでした。

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