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病院情報の公表

病院情報の公表 令和3年度(2021年度) 荻窪病院指標

2021年度のDPCデータを利用した「病院情報の公表」における病院指標を掲載いたします。
公開情報は厚生労働省フォーマット形式で作成しています。
※自動車賠償責任保険や労災保険、自費、24時間以内の死亡、新規高額薬剤使用、緊急時の入院前PCR検査(自費)を含む患者さんのデータは含まれません。
※全集計について、患者数が10人未満の場合は「-(ハイフン)」を表記しています。

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 71 84 163 314 379 474 632 988 792 185
定義:2021年度の退院患者さんの数を、10歳刻みに分け集計しています。(年齢は入院時の満年齢です。)
解説:2021年度の退院患者さんの傾向としては60歳~89歳までの方が59.1%(2,412人)と多数を占めており、次いで40歳~59歳(20.9%)、30歳~39歳(7.7%)、90歳以上の方(4.5%)と続き、年齢別の構成については昨年と比べて大きな変化はありませんでした。
特性としては、新型コロナウィルス感染症による入院が約9%を占めており、その内、50歳代の方が1.9%と最も多く、次いで40歳代が1.4%と多い傾向が見受けられました。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 16 16.56 20.57 0.00% 87.31
0400801499×002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)
-手術なし-処置2:なし-副病:なし-A-DROP スコア2
10 11.10 15.86 0.00% 83.90
0400801499×001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)
-手術なし-処置2:なし-副病:なし-A-DROP スコア1
14.36
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし 13.14
100380xxxxxxxx 体液量減少症 10.66
内科は例年通り後期高齢者が多く、肺炎や脱水、尿路感染症の占める比率が高くなっており、ADL改善のためリハビリ(PT&OT&ST)を施行しています。最も多かった誤嚥性肺炎では、自宅へ帰れず転院になる率が0%と、前年度の18.18%に比べて減少しました。
また、入院となった原因疾患が軽快されても、様々な事情で退院が困難な場合は、療養支援看護師や医療ソーシャルワーカーによる退院支援も行っています。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈-経皮的カテーテル心筋焼灼術
-処置2:なし
92 3.72 4.79 0.00% 63.00
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等
-処置1:なし、1,2あり-処置2:なし
75 2.60 4.36 0.00% 71.36
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし
-処置1:1あり-処置2:なし
52 2.39 3.06 0.00% 71.15
050210xx97000x 徐脈性不整脈-手術あり
-処置1:なし、1,3あり-処置2:なし-副病:なし
10.24
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし
-処置1:2あり-処置2:なし
3.27
2021年では、不整脈に関する症例が92例と最も多く、次いで虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)に関する症例が多く見受けられました。疾患構成については前年度と比べ大きな違いは見られません。
当院では心疾患に対してカテーテル治療や薬物治療を用いた内科的アプローチと外科的アプローチの双方を24時間体制で施行する事ができる心臓血管センターを構成し治療に当たっています。
内科的アプローチが中心の循環器内科では、先端に風船(バルーン)を装着したカテーテルを用いて血管を拡張し、冠動脈を拡げる治療や、血管内に金属メッシュを留置し、血管を拡げるステント留置術を行っています。
第1位の頻脈性不整脈は薬物抵抗性がある不整脈である為、アブレーション治療用のカテーテルを太ももの付け根から血管を通じて心臓に挿入し、カテーテル先端から高周波電流を流して焼灼する術式で治療を行います。

小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上)
-手術なし-処置2:なし
39 5.49 6.13 17.95% 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重1500g以上2500g未満)
-手術なし-処置2:なし
11.01
080270xxxx0xxx 食物アレルギー-処置1:なし 2.35
010190xxxxx0xx 遺伝性運動失調症-処置2:なし 14.13
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)
-副病:なし
5.83
小児科では、低出生体重児及び疾病を持つ新生児のお子さんの体調変化・経過管理を主としています。
食物アレルギーに対しては、食物経口負荷試験を日帰りで行っています。その他、肺炎や胃腸炎といったお子さんの急性期疾患に対する入院治療も行っています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)-ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 152 2.17 4.74 0.00% 71.28
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)-腹腔鏡下胆嚢摘出術等 55 4.15 6.25 0.00% 58.73
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、
亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-副病:なし
41 15.39 15.76 0.00% 69.49
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
2.65
060150xx03xxxx 虫垂炎-虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 5.40
外科では、主に消化器系疾患の治療を得意とし、急性期疾患の診療に対応しています。
2021年度においては、前年と同様、鼠径ヘルニアの疾患がDPC診断群分類別の疾患で最も多く、次いで胆嚢結石や胆嚢炎、結腸腺腫やがん(結腸がん、盲腸がん、回盲部がん)、虫垂炎、の患者さんを多く診療しています。鼠径ヘルニアの手術に関しては、腹腔鏡でも行っていますが、当院では「クーゲル法」というさらに患者さんの負担にかからない術式であり、メッシュを用いた最も理論的な治療を第一選択として行っております。単孔式腹腔鏡下での手術と合わせ、さらなる審美性の向上とクーゲルメッシュの安定性を兼ね備えた手術を目指しています。
手術実績では、鼠径ヘルニア手術156例、腹腔鏡下胆嚢摘出術122例、腹腔鏡下虫垂炎手術76例、腹腔鏡下の大腸がん手術92例、腹腔鏡下の胃がん手術25例の実績がありました。
また、2021年度の外科・消化器外科手術症例数は709例でした。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア-内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術等 72 9.26 9.97 0.00% 59.60
160760xx97xx0x 前腕の骨折-手術あり-副病:なし 61 3.56 4.99 0.00% 59.70
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼-骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等-副病:なし 44 4.14 5.74 0.00% 43.48
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎-手術なし-処置2:1あり 2.68
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 23.02
整形外科では、2021年度の入院患者さんにおいて、前腕の骨折に対する治療が最も多く、次いで変形性膝関節症となっております。また、昨年度は1,456件の手術を手掛けています。
当科では、首から下の運動器の疾患・外傷を診療しており、特に手肘、脊椎、膝、足、股関節に対しては日本整形外科学会整形外科専門医がそれぞれ手術を中心とした専門性の高い治療を行っています。

心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-ステントグラフト内挿術-処置2:なし 20 11.00 11.06 0.00% 76.40
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)-ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等-処置1:なし-処置2:1あり 21.93
050161xx01x0xx 解離性大動脈瘤-ステントグラフト内挿術-処置2:なし 14.40
050161xx01x1xx 解離性大動脈瘤-ステントグラフト内挿術-処置2:1あり 22.14
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等-処置2:1あり 28.08
心臓血管外科の患者数は上記の通りです。
当科では循環器内科と臨床工学科、ICU病棟と連携した心臓血管センターを組織しており24時間365日心疾患患者を受け入れる体制を構築しております。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常-子宮全摘術等 69 9.35 9.39 0.00% 35.32
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍-腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 38 5.40 6.04 0.00% 41.68
120140xxxxxxxx 流産 36 1.72 2.44 0.00% 36.64
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ-子宮全摘術等 2.87
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍-卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 6.11
診断群分類(DPCコード)とは医療資源を最も投入した傷病名に基づいて入院医療費を算定する方法です。
患者数が最も多い「胎児及び胎児付属物の異常」は主に帝王切開を施行した患者数を示しており、2番目に患者数が多い「子宮の良性腫瘍」は腹腔鏡下で行う良性腫瘍(主に子宮筋腫)の摘出術を示しております。
「流産」は、診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位4位)の項目で示す流産手術を含めた総数を示しております。
DPCコードによる集計では複数の病名がつけられていても1つの主要な傷病名のみが適用されるため、実際の手術件数等とは一致しておりません。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-片眼 150 2.00 2.71 0.67% 80.17
020200xx9710xx 黄斑、後極変性-手術あり-処置1:あり-処置2:なし 6.14
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患-手術あり-両眼 4.83
020160xx97xxx0 網膜剥離-手術あり-片眼 8.48
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症-手術あり-処置2:なし-片眼 6.59
眼科では、白内障・緑内障・眼底疾患の患者さんを多く診療しています。
白内障の治療は、入院もしくは日帰り手術を選んで頂き、白内障手術を行っています。
厚生労働省で認可されている多焦点眼内レンズも採用しております。
網膜前膜・黄斑円孔をはじめ、主な網膜疾患に対する硝子体手術が必要な患者さんの入院治療を行っております。
小児の斜視や弱視の患者さんは、午後に静かな環境で検査が行えるよう配慮しています。
他には、眼底出血に対するレーザーや加齢黄斑変性等に用いられる抗VEGF療法にも力を入れております。

皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等-処置1:なし 17 3.00 4.01 0.00% 60.06
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし 12 3.08 7.68 0.00% 77.75
080007xx99xxxx 皮膚の良性新生物-手術なし 3.74
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし 13.07
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 9.22
皮膚科では、良性・悪性腫瘍摘出術を含めた外科的手術を積極的に行っております。
2021年度の入院治療においては、粉瘤や脂肪腫など良性腫瘍の手術症例が最も多く、次いで基底細胞癌やボーエン病といった悪性腫瘍の手術症例が多く見られ、前年度と比べ増加傾向にありました。
膿皮症に含まれる蜂窩織炎は足白癬などから細菌が入り皮膚から皮下に炎症がおきるもので、下肢挙上の上、抗生剤の点滴が必要となります。
また、帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気で、神経痛と水疱などの皮疹が神経の分布に沿って帯状に生じます。急性期の治療は安静の上、抗ウイルス剤の投与が必要です。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり 88 3.02 2.50 0.00% 73.44
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし 75 7.23 7.02 0.00% 79.64
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患-精索捻転手術等 51 3.12 3.77 0.00% 36.55
110420xx02xx0x 水腎症等-経尿道的尿管ステント留置術等-副病:なし 3.99
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍-手術なし-処置2:2あり-副病:なし 9.69
泌尿器科の入院患者数は尿路悪性腫瘍(がん)に対する手術が上位を占めています。前立腺がん疑い例に対する生検(組織検査)と膀胱がんに対する内視鏡下手術が1位・2位を占め、前年度と同様に尿路悪性腫瘍に対する取り組みが多い事が示されています。
また、当院の特色として3位には男性不妊の原因となる精索静脈瘤に対する疾患が占めており、関連の不妊治療専門婦人科クリニックである「虹クリニック」と連携し男性不妊治療を積極的に行っている事が示されています。

糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-処置2:1あり 26 16.35 14.41 0.00% 66.81
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-処置2:なし 14 14.29 11.15 0.00% 64.00
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-処置2:1あり 13.42
2021年度は、前年度と疾患の構成は変化ありません。
糖尿病内科は、1型や2型を含めたコントロール不良な糖尿病に対して入院治療をおこなっています。
摂取カロリー過多や運動不足による肥満、高齢化が進行する現代において、糖尿病患者数は増加の一途を辿っております。
他科と連携して糖尿病合併症の予防に取り組んでいます。

消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 310 2.35 2.65 0.00% 66.62
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置2:なし-副病:なし 58 6.43 9.21 0.00% 77.47
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 44 5.86 6.78 0.00% 72.32
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 7.96
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患-手術なし 7.70
消化器内科は、消化管臓器と肝臓、胆道、膵臓の疾患を扱っています。
2021年度は、大腸ポリープの内視鏡的治療が最も多く、次いで胆管結石や胆管炎の疾患となっています。どちらも平均在院日数は、前年度に比べて短縮傾向となっています。
3位は結腸の悪性腫瘍となっており、前年度の3位であった憩室疾患は5位に低下しています。
最近は早期の消化管悪性腫瘍に対する消化管粘膜下層剥離術の症例が増えています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 47 10 1 8
大腸癌 39 28 35 20 2 9
乳癌 10 1 8
肺癌 1 8
肝癌 10 2 6

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

5大癌について、集計期間内に入院治療等を行った、初発患者さんのUICC病期分類によるステージ別延べ人数、および再発患者さんの延べ人数に分けて集計しています。
UICCの病期分類とは、T=原発層の大きさと進展度、N=所属リンパ節転移の程度、M=遠隔転移の有無の
3つのカテゴリーによって各部位のがんをⅠ期からⅣ期のステージに分けて分類するものです。
「初発」とは、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者を診察した場合や、治療がんの寛解後に局所再発・再燃あるいはあらたな遠隔転移をきたした場合を指します。
当院においてステージに不明がある理由としましては、検査入院症例で退院時までに検査結果が明らかにならないもの、または治療開始前のTNMが未確定なものが含まれるためです。
※10症例未満のものは表中-(ハイフン)で表示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症
中等症 25 13.68 78.72
重症
超重症
不明
市中肺炎とは、普段日常生活を送っている中で罹患した肺炎(COVID-19肺炎は含まない)の事を指す。
軽症は外来で加療を行い、中等症以上は入院加療を行います。また、重症度(点数)は、成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類(A-DROPスコア)用い、患者さんの年齢や、脱水の状態、呼吸状態、意識障害の有無、血圧などをもとに分類します。
2021年度では、中等症の方が最も多く25件でした。
平均在院日数は13.68日であり、昨年と比べて短縮傾向が見られました。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
本年度、公表指標項目にあたる症例は全て10件未満でした。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 83 1.07 2.37 0.00% 65.14
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 71 0.93 1.32 0.00% 72.90
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 41 0.73 5.05 0.00% 81.29
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他)
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術
2021年度に循環器内科で最も多く施行した術式は、経皮的カテーテル心筋焼灼術でした。前年度と比べ、頻脈性不整脈の症例が多く、当術式を用いる頻度が高かったことが理由として考えられます。
また第2位の経皮的冠動脈ステント留置術は狭心症や急性心筋梗塞の治療で選択され、第3位のペースメーカー移植術は、心不全の治療において選択されております。
当院では、心臓血管外科、臨床工学科、ICU病棟と連携した心臓血管センターを構成しており、24時間365日体制で心疾患による急患を受け入れております。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 121 0.25 1.30 0.00% 71.49
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 87 0.63 3.93 0.00% 60.18
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 43 2.35 11.47 0.00% 69.28
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)
外科では、診療報酬上のコード別による手術件数において、鼠径ヘルニア手術が最も多く、次いで腹腔鏡下胆嚢摘出術となっています。
当院では良性疾患のみならず、悪性腫瘍に対しても、早くから腹腔鏡手術を取り入れており、現在では、胃癌や大腸癌のみならず、食道癌や肝胆膵疾患などの難易度の高い手術に対しても安全性を十分に確保した上でその適応を広げています。
2021年度の実績では、大腸がん手術において、100例のうち92%、胃がん手術においては、31例のうち80%を腹腔鏡手術で行っています。
また、年間709例ある手術のうち、約6割の症例において、腹腔鏡手術を行っています。
なお、当院では2020年度以降入院前PCR検査を実施しており、緊急入院などの場合は私費と保険の併用となることから、病院公表集計条件から除外となるため、集計表数値に含まれておりません。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0462 骨折観血的手術(前腕) etc. 81 1.05 2.95 0.00% 59.06
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術(後方摘出術) 72 1.21 7.06 0.00% 59.60
K0821 人工関節置換術(膝) etc. 71 1.25 19.41 0.00% 73.03
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定)
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) etc.
整形外科の2021年度の手術件数は1,456件でした。
内訳としては、前腕における観血的手術が81件と最も多く、次いで、椎間板摘出術と膝に対する人工関節置換術が上位を占めております。
骨折観血的手術とは、ギプスの固定では治癒が難しい複雑、重度の骨折、関節周辺の骨折を治療する際に選択される切開の術式の事を指します。
当科では、手肘外科、脊椎、膝関節、足の外科の各専門医の下、各セラピストが連携した回復アプローチを行う体制を継続しております。

心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 19 2.37 7.37 0.00% 78.21
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 14 2.43 10.50 0.00% 66.71
K5551 弁置換術(1弁) 10 3.30 17.90 0.00% 70.40
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上)
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他)
心臓血管外科の手術数は上記の通りです。
当科では循環器内科と臨床工学科、ICU病棟と連携した心臓血管センターを組織しており24時間365日心疾患患者を受け入れる体制を構築しております。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 65 1.00 7.49 0.00% 35.38
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) etc. 47 1.00 4.70 0.00% 36.34
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(生食:バイポーラ) etc. 33 0.97 1.06 0.00% 39.67
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他)
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術
2021年度に最も多い「帝王切開術(選択帝王切開)」は帝王切開や筋腫の核出術などの手術既往がある方や骨盤位等であらかじめ予定されている帝王切開術の件数を示しております。
「子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)は主に卵巣のう腫の摘出術をさしております。
子宮内膜ポリープ切除術は、指標2のDPCコードのうち子宮内膜で認められた腫瘍(ポリープ)の切除を行う術式と件数を示しております。
当院では腹腔鏡子宮鏡を用いた手術を積極的に施行し患者さんの負担の軽減に努めています。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 158 0.00 1.10 0.63% 80.11
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 13 0.00 6.39 0.00% 67.08
K2422 斜視手術(後転法)
K2684 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし)
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他)
眼科では、白内障の患者さんに対する水晶体再建術を最も多く施行しています。白内障手術は、入院もしくは日帰り手術を選んで頂き、1ヶ月前後のご予約を受けて行っています。
術後乱視などのリスクを最小にするための小切開による経結膜強角膜切開を採用し、場合により乱視を補正できるレンズを導入することで、よりよい術後視力を患者さんに提供できるように配慮しております。厚生労働省で認可されている多焦点眼内レンズも採用しております。
網膜前膜・黄斑円孔をはじめ、主な網膜疾患に対する硝子体手術が必要な患者さんの入院治療にもあたっており、2021年度においては、硝子体茎顕微鏡下離断術の症例も前年度と比べ増加傾向にあります。
斜視手術・緑内障手術は、精査にて必要時に行っております。

皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 10 0.10 2.10 0.00% 78.40
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満)
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満)
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)
皮膚科で示されている手術件数は皮膚もしくは皮下に生じた悪性腫瘍(がん)の切除件数です。
2021年度は、前年度と同様に悪性腫瘍(がん)の切除術を最も多く手掛けました。構成としては、前年度と比べ大きな変化はありません。
また、2019年度は粉瘤や母斑などの良性腫瘍を対象とした皮膚・皮下腫瘍摘出術を最も多く取り扱いましたが、2020年度以降はコロナ禍により不急の手術を控えた事も影響しております。
平均術後日数においては、前年度の(2.93日)に比べ2021年度は(2.10日)と短縮しております。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 76 1.00 5.22 0.00% 79.62
K834-3 顕微鏡下精索静脈瘤手術 44 1.00 1.00 0.00% 34.23
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 25 1.00 2.36 0.00% 76.16
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術
K783 経尿道的尿管狭窄拡張術
最も多い手術は、前年度と同様に内視鏡下膀胱悪性腫瘍切除術です。摘除標本より、表在がん/筋層浸潤がんが診断されます。
表在がんに対しては抗がん剤やBCGの膀胱内注入治療が、筋層浸潤がんに対しては、腹腔鏡補助下における「膀胱全摘術・回腸導管造設術」や、「膀胱全摘術・新膀胱造設術あるいは膀胱部分切除術」が行われます。
2番目に多い顕微鏡下精索静脈瘤手術は、精巣静脈から精巣への血液の逆流を遮断し造精機能を回復するために行われる手術です。
当科は関連の不妊治療専門婦人科クリニックである「虹クリニック」と連携し男性不妊治療を積極的に行っています。
3番目に多い経尿道的尿管ステント留置術は、閉塞した尿管にステントを留置して尿流を確保するもので、他科悪性腫瘍や尿管結石による尿管閉塞に対して行われます。
また、疾患の構成としては、前年度と比べて大きな違いはありません。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 289 0.16 1.11 0.00% 66.90
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 59 0.10 4.80 0.00% 71.73
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 40 0.05 5.85 0.00% 74.43
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上)
2021年度の消化器内科手術件数は、前年度と同様に内視鏡的大腸ポリープ切除術が最も多く、次いで、大腸癌に対する早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術となっています。ともに前年度に比較して増加しています。
3位は胃の早期悪性腫瘍に対する内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術で、前年度に2番目の内視鏡的胆道ステント留置術は減少して4位になっています。平均術後日数は前年度と大きく変わりません。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 11 0.27%
異なる
「手術・処置等の合併症」とは、術後の出血や、薬剤による副作用など、診療行為によって生じた合併症に対して、入院で診療を行った場合にこの手術・処置等の合併症という傷病名となります。
2021年度においては、11件でした。内訳としては、「術後感染症」、「人工股関節脱臼・ゆるみ」、「吻合部狭窄」等が挙げられます。
手術や処置等の合併症は、医療を行う上では、確率的に0にはならず、一定の確率で起こり得るものでありますが、少しでも改善できるよう努めています。

更新履歴

2022.09.28 令和3年度(2021年度)病院情報の公表 掲載

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