当科の特徴
膝関節センターは、整形外科の中でも主に膝の治療に特化したセンターです(下図参照)。人工膝関節置換術など、最新の高度な医療を提供します。
当センターの受診を希望される患者さんへ
当センターは、地域の中核病院として高度な膝の治療を必要とする患者さんの診療にあたれるよう、医療機関からの紹介患者さんの診察を行っています。
受診の際はかかりつけの先生にご相談の上、膝専門医(森山)で必ずご予約をお願いします。
▲ 膝関節センター長/整形外科 医長 森山 一郎
整形外科 森山 一郎 Moriyama Ichiro ・手術数でわかるいい病院 2014 朝日新聞出版 健康の維持には歩けることは大切なことですが、ひざ関節が丈夫であることは重要な要素です。ご高齢の方であれば関節軟骨の変性、骨の変形などによる変形性膝関節症になりやすく、その予防、そして人工関節、骨切りなどによる治療を行っています。また若い方であればスポーツなどによるけがで膝関節の軟骨、半月板、靭帯などをいためることがありMRIなどによる診断、保存的または手術などによる治療をおこなっています。医師紹介
整形外科医長
1990年
島根医科大学医学部 卒業
1990年
慶應義塾大学病院 整形外科
1991年
慶應義塾大学関連病院を複数勤務
2002年
University at Buffalo, The State University of New York
2003年
米国New England Baptist Hospital
2004年
済生会宇都宮病院 整形外科
2006年
けいゆう病院 整形外科
2008年
済生会宇都宮病院 整形外科
・手術数でわかるいい病院 2015 朝日新聞出版メッセージMessage
注力疾患解説
変形性膝関節症
立ち上がりの際の痛み、階段の昇降時の痛み、動かし始めの痛み、関節の腫れなどは、関節の老化現象である変形性関節症が考えられます。鎮痛剤の湿布やリハビリテーション、ヒアルロン酸などの注射で効果がなければ、人工膝関節や骨切り術などの手術が必要となります。人工膝関節置換術についてはこちらをご覧ください。
前十字靭帯断裂
前十字靭帯(ACL: Anterior Curuciate Ligament)は膝関節の安定性に関与しています。スポーツでのケガやジャンプの着地、階段からの転落などで膝をひねった際に靭帯断裂を起こすことがあります。受傷直後は歩行困難なこともありますが、3~4週で歩けるようになってきます。しかし、日常生活で膝がずれるような不安定感を感じることがあります。前十字靭帯断裂を放置するとしばしばスポーツの際に再受傷して半月板損傷や軟骨損傷を生じたり、将来膝関節の変形が進行する恐れがあります。当院では主に大腿の裏側の屈筋腱を用いた解剖学的二重束再建術を行っており、スポーツ復帰を含めて満足できる結果が得られております。
半月板損傷
膝の動きの制限および動かす際の痛み、それからケガをした後の膝の腫れ、膝がずれる感じ等がある場合には半月板損傷や靱帯損傷が考えられます。特に前十字靱帯損傷はスポーツで受傷することが多く、膝が腫れても一時的な痛みで放置され、半月板損傷を伴って診断されることが多いです。膝のケガの後は、専門医による受診とMRIなどによる精密検査が大切と考えます。
関節リウマチ
膝・股関節・足関節・手指の変形や腫れ、こわばりが継続する際には血液検査での関節リウマチの鑑別が必要です。当センターでは膝関節に特定せず、関節リウマチの早期治療を行い、関節が壊れて日常生活動作の制限が生じる前に関節リウマチを治す最新の生物学的製剤の投与を患者さんに提供します。