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新副院長就任のお知らせ

2020年3月より、布袋 祐子 診療部長・皮膚科部長が副院長に就任いたしました。
これにより副院長は3名体制となります。
患者さんおよび関係者のみなさまにおかれましては
今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

布袋 祐子 ふてい ゆうこ
副院長・診療部長・皮膚科部長・TQM推進部長

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医師紹介

皮膚科

病院長
皮膚科部長
TQM推進部長

布袋 祐子

Futei Yuko

入職
2005年
主な専門分野
尋常性天疱瘡などの自己免疫性水疱症、アトピー、蕁麻疹、皮膚科一般
認定資格・所属等Qualification / Affiliation
  • 医学博士
  • 慶應義塾大学皮膚科学教室非常勤講師
  • 杏林大学皮膚科学教室非常勤講師
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会
経歴History
1992年 慶應義塾大学医学部 卒業
2005年 荻窪病院 入職
2005年 皮膚科部長 就任
2009年 診療部長  就任
2017年 TQM推進部長 就任
2020年 副院長 就任
2022年 病院長 就任

メッセージMessage

当院では皮膚に生じた症状すべてを拝見します。
実際の症状を皮膚科医が確認し、皮膚科的な疾患か否かを判断します。
必要に応じ、他科や他院と連携をとりながら診療します。
皮膚は内臓の鏡とも言われており、皮膚症状から他の内臓疾患や腫瘍などが見つかることもあります。
治療のみならず、しっかり原因精査をする事も心がけておりますので、
難治性の皮膚疾患がありましたら、お気軽に受診、ご紹介頂ければ幸いです。

インタビューInterview

皮膚科はどういった科ですか。

皮膚科は文字どおり、皮膚に生じた症状を見る科です。頭から顔、体、手足の皮膚に生じた症状全てを拝見します。機械や器具を使わずに肉眼で見る事ができる範囲でしたら、まずは皮膚科が担当することになります。また、知られていないことが多いのですが、毛や爪の付属器も皮膚科が扱います。

皮膚科の患者さんはどういった疾患の方が多いのでしょうか。

皆さんにも馴染みがあるような一般的な疾患、例えば水虫、湿疹や蕁麻疹、ニキビやアトピーなどから、あまり馴染みのない感染症、炎症性角化症、遺伝性疾患、皮膚腫瘍、皮膚がん、膠原病、血管炎などの疾患まで幅広く診ています。当院はご高齢の方の皮膚腫瘍、皮膚がんが多い傾向にあります。入院は感染症の蜂窩織炎、帯状疱疹や、手術目的の皮膚腫瘍が多いですね。また、膠原病は内科の病気と思われがちですが、皮膚症状が先行することもあり、皮膚に何か異常が出て皮膚科から診断がつくことが多々あります。前述したように皮膚に生じたすべての症状を扱いますので、とても幅広い領域です。

患者さんの幅が広いということは、ちょっとした症状から他の病気が見つかるというようなことがありますか。

よく「皮膚は内臓の鏡」と表現されることがあります。皮膚の疾患には、皮膚だけにとどまっているものと、実は体の中に病気が隠れていて、信号のように皮膚に症状が出ることもあります。皮膚の症状から内臓のガンや大腸の疾患や他の全身性の疾患が見つかったりすることも多くあります。そういった意味では皮膚科医の役割は大変重要なものになります。

イボや水虫くらいで総合病院の皮膚科に行ってもいいのかなとか思ったりしますがいかがでしょうか。

当院の皮膚科の場合、イボや水虫に限らず一般的な皮膚病も拝見します。本当に単なるイボや水虫であれば総合病院に通院する必要はないと思いますが、例えばイボの場合に「長期治療していても軽快しない」、「液体窒素が痛くて耐えられないので、違う治療方法が無いのか?」などの疑問が生じた場合にはいつでも受診してください。また開業医の先生が「イボだとは思うけど、腫瘍を鑑別した方が良いので、ちょっと調べた方がいい」と思われた場合には、当院にご紹介いただき、必要な検査をいたします。一般的な皮膚病は当院の検査や治療で一旦落ち着きましたら、また近隣の先生方に逆紹介させていただくことが多いです。

ほくろが心配な場合は、皮膚科にかかればいいのでしょうか。

ほくろは皮膚科で拝見します。ご希望があれば、当院で切除する事も可能です。レーザー治療は行っていません。まず患者さんが「ほくろ」といって受診されたものの中には、本当のほくろと、良性の腫瘍、悪性の皮膚ガンが混在しています。2~3㎜の小さいほくろは心配ない事が多いですが、7㎜以上の大きさの物や、小さくても数年単位で増大傾向にあるもの、出血するものは受診していただき、ダーモスコピーという拡大鏡で拝見した方が安心です。ダーモスコピーの所見によって、問題ないと判断されれば一安心ですし、場合によってはさらに組織を取って性質を調べ、切除することもあります。

総合病院の中の皮膚科ならではの特徴はありますか。

総合病院ですので、外来における診療のみならず、採血、画像検査、生検などの精査から、さらに必要に応じ他科依頼、最終的に入院まで、最初から最後まで一貫して診て治療できる点が最も特徴的ではないでしょうか。午前に行っている外来の他、午後には特殊外来を設けており、そこで生検や小オペ、またステロイドや免疫抑制剤などの全身投与を行っている患者さんを拝見する時間に使っています。また他科入院中に生じた皮膚症状を依頼されて見に行くこともありますし、毎月褥そう(床ずれ)の回診を行っているのも総合病院ならではのことかもしれません。

手術件数も多いですが、どのような手術を行っているのでしょうか。

最も多いのは、粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘍や母斑(ホクロ)の切除ですが、当院の特徴は皮膚ガンの手術が多いという点です。高齢者の患者さんが多いことが理由の一つかもしれません。とくに日光角化症という前ガン病変や基底細胞ガンという皮膚ガンの手術が多いです。ガンの種類によっては切除範囲が大きいため、単純に切って縫合するのではなく、皮弁形成術や植皮術を行う方もいらっしゃいますね。一方で、ご高齢の患者さんの皮膚ガンで、手術の適応がない方もいらっしゃいます。そういった方には特殊な外用剤で皮膚ガンを治療することがあります。

荻窪病院ならではの皮膚科の特徴というものはございますか。

私の方針として、何かに特化しているという事はありません。これには理由がありまして、当院の様な地域に根付いた総合病院では皮膚病全般をきちんと拝見できないといけないと思っているからです。しいて言えば、当院では他ではあまり行っていないイボの治療や、皮膚がんの外用療法を積極的に行っております。イボに対しては液体窒素以外にグルタールアルデヒド、モノクロロ酢酸などの治療も行っておりますし、手術が困難な高齢者の皮膚ガンには免疫調整薬の外用で治療することがあり、以前からこの治療を他施設よりも早い時期から多くの患者さんに行っております。

皮膚科の外来について教えていただけますか。

午前は2診で一般外来を行っております。予約の方優先で、その間で飛び込みの方を拝見しております。午後は予約のみの特殊外来で検査、光線療法、小手術などを行っています。外来は予約優先ですので、予約をされた方はそこまでお待たせしていないと思いますが、飛び込みの方は長いと数時間お待たせすることもあります。緊急性のない症状は一旦開業医の先生に診ていただいてから当院に紹介頂くと、予約もでき、比較的スムーズに拝見できます。

外来は予約制とのことですが初診の方も予約ができるのですか。

初診の方も予約制にしたいのですが、今のところは紹介状をお持ちの患者さんのみ、事前予約が可能です。ご紹介いただいた場合、紹介元もしくは患者様が前もって地域連携室にお電話いただければ予約が出来る仕組みになっています。その場合、皮膚科は一般外来を行っていない午後枠でも予約が取れるようにして、なるべく早く拝見できるように心がけています。

皮膚科というと目に見える部分なのでデリケートな部分も大きいと思いますが、患者さんに対して心がけというか気にされていることはありますか。

皮膚科はとても繊細な診療科だと思います。皮膚の症状は表から見えるため、その分患者さんの不安が大きいこともあります。患者さんの気持ちなど、様々なことに配慮しながら細やかに診察をするというところに尽きます。かゆみは痛みより辛いとも言われますから、そう言った事にも理解を示しながら、診療するよう心がけています。 また、診察時によく診てよく触ってよく話しを引き出し、よく聞くということも大切です。患者さんが自分では気がついていない大事な情報を持っている可能性があるので、なるべく色々な情報をいっぱい引き出すようにし、原因の特定や診断につなげるようにしています。

最後に患者さんと地域の開業医の先生へ向けてメッセージをいただけますか。

当院の皮膚科を必要としてくださっている患者さんでしたら、ちょっとした症状でも拝見させていただきます。こんな程度で行っていいのかなと思わず、皮膚に心配な症状が出たら遠慮なく当院を受診してください。 開業医の先生方には、「一般的な治療をしているけど難治性の方」や、「一度生検をお願いしたい」とか、「全身精査をしてもらいたい」とか、「総合的に診てほしい」という時にはいつでもご紹介いただければと思っています。特に生検、オペ、入院を積極的に受けておりますので、そういった適用の患者さんがいらっしゃったらいつでもご紹介いただければ大変うれしく思います。

■副院長就任のご挨拶
『荻窪病院 地域連携News 2020年03月』

2020年3月1日
病院長 村井 信二

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