足の診断・治療センターからのお知らせ
2023年03月09日 足の診断・治療センターの診療を終了いたします
2023年3月末日に足の専門医である関 広幸医師が退職となります。これに伴い、「足の診断・治療センター」の診療を終了することといたしました。
これまで多くの患者さんをご紹介いただき、誠にありがとうございました。
今後、足の疾患に関しては、一般整形の医師による診療のみとなります。
地域の先生方にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
2022年12月06日 第12回 荻窪整形外科カンファレンスを2023年1月20日(金)にハイブリッド開催で行います NEW
2021年10月01日 第11回 荻窪整形外科カンファレンスを10月1日(金)にハイブリッド開催で行いました
当センターの特長
足の専門医による足部・足関節の外傷や疾患の診療を行っています。
外反母趾や変形性足関節症を中心に、足関節のスポーツ障害、捻挫後の疼痛遺残、距骨骨軟骨障害、変形性足関節症、扁平足など多くの疾患に対応しております。
特に関節鏡下の足関節外側靱帯修復術を得意としており、関節固定も関節鏡下で行っています。
また下肢の血行不良や糖尿病による足の難治性潰瘍については、下肢救済・フットケアセンターと連携し、火曜の午後にフットケア外来を行っていますので、「フットケア外来宛て」のご紹介をお願いいたします。
当センターへ患者さんをご紹介いただく際のお願い
3月末のセンターの閉鎖に伴い、足の専門医による診療が必要な患者さんの受け入れは終了いたしております(2023年3月9日)。
-
ご予約・緊急受診
地域連携室 直通番号
-
03-3399-0257
(平日8:30~17:00 ※土曜は12:00まで)
- 当センターで扱っている疾患
-
1. 加齢や外傷に伴う疾患
外反母趾・変形性足関節症・偏平足(後脛骨筋腱不全症)・強剛母趾・内反小趾・関節リウマチによる足部変形・足部外傷後変形治癒など2. 足・足関節のスポーツ障害
慢性足関節外側靭帯損傷・距骨骨軟骨障害・足関節インピンジメント症候群(三角骨障害など)・アキレス腱症(アキレス腱炎、アキレス腱周囲炎、アキレス腱付着部症)・腓骨筋腱脱臼・リスフラン靭帯損傷・疲労骨折(Jones骨折、舟状骨疲労骨折)・ダンサー足など3. 骨折や捻挫などの外傷疾患
足関節脱臼骨折・アキレス腱断裂・踵骨骨折・リスフラン関節脱臼骨折・距骨骨折など4. その他の幼少期からの疾患など
足根骨癒合症・有痛性外脛骨・足根管症候群・骨端症(Freiberg病、Köhler病)など
外反母趾に対してはまず運動療法や装具などの手術以外の治療を試みて、それでも痛みが取れない場合には矯正骨切り術を行っております。小さい皮膚切開で手術が可能なDLMO法(デルモ法)や、術後早期からのリハビリが可能となるScarf法(スカーフ法)を主に行っております。入院期間は、1~2週間程度になります。術後4~6週間程度は特別な靴を使用します。DLMO法ではワイヤーが指の先から出ていますので、術後4週でワイヤーを外来で抜きます。術後8週程度から通常歩行を許可しています。
変形性足関節症に対しては、痛みの程度や病態に応じて、装具療法・手術療法ともに行っております。手術療法では、関節軟骨の損傷の程度が軽い場合には関節の傾きを調整して骨同士の接触の偏りを矯正する“低位脛骨骨切り術”を、関節の破壊が著しい場合には、“人工足関節置換術”もしくは“関節固定術”を行っております。年齢、変形の重症度やタイプ、患者さんの他の病気や生活などを考慮して、もっとも効果が高く、かつ合併症の少ない手術法を選択してます。
また、足関節の捻挫後になかなか痛みが取れない患者さんもいらっしゃると思います。痛みが長期間持続する場合には靭帯の断裂による関節の不安定症や捻挫したときに足関節の周囲の骨がレントゲンでは見えない様な障害(距骨骨軟骨障害)が発生していることがあります。不安定性がある場合にも、まずはリハビリテーションによる治療を行います。それでも痛みが改善しない場合や距骨骨軟骨障害に対しては靭帯形成術を行ったり、関節鏡視下手術などできるだけ低侵襲の手術で対応しております。変形性足関節症や扁平足は特に高齢の女性に発症することが多い疾患です。長引く足の痛みにも対応しておりますので、ご相談ください。
医師紹介
<医師をクリックすると詳しい内容をご覧になれます>
関 広幸
Seki Hiroyuki
医員
主な専門足の外科・整形外科一般
医師紹介
整形外科/足の診断・治療センター
医員関 広幸
Seki Hiroyuki
- 入職
- 2021年
- 主な専門分野
- 足の外科・整形外科一般
- 認定資格・所属等Qualification / Affiliation
- 医学博士
- 日本整形外科学会整形外科専門医
- 日本整形外科学会
- 日本足の外科学会 評議員
- 日本靴医学会
- JOSKAS(日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会)
- 関東整形災害外科学会
- AOFAS(The American Orthopaedic Foot & Ankle Society)
- 経歴History
2007年 慶應義塾大学 医学部医学科 卒業 2007年 神奈川厚生連伊勢原協同病院 初期臨床研修医 2009年 慶應義塾大学医学部整形外科学教室(専修医) 2009年 国立病院機構栃木病院 整形外科 医員 2011年 至誠会第二病院 整形外科 医員 2012年 さいたま市立病院 整形外科 医員 2013年 日野市立病院 整形外科 医員 2014年 慶應義塾大学病院 整形外科 助教 2015年 国際医療福祉大学三田病院 整形外科 医員 2017年 国際医療福祉大学医学部整形外科学 助教 2020年 国際医療福祉大学三田病院 整形外科 病院講師
- メディア実績・著書Media / Book
- 『整形外科レビュー2021-22』Ⅲ章下肢 9足関節・足 9-3. 外反母趾 総合医学社
- 『Monthly Book Medical Rehabilitation 足のリハビリテーション診療パーフェクトガイド』靴選びのポイントー靴の構造と機能ー 全日本病院出版会
- 『外反母趾 病態を理解し、正しい治療選択ができる』partⅢ 治療 外反母趾低侵襲手術 MEDICAL VIEW
- 『OS NEXUS 19 足・足関節の最新の手術』外反母趾に対する小侵襲手術(DLMO法) MEDICAL VIEW
- 『ここが大事!下肢変形性関節症の外来診療』第4章変形性足関節症の外来診療、2保存療法⑤装具療法 南江堂
- 『整形外科サージカルテクニック、外反母趾の手術スペシャリストの技と知恵を学ぶ』外反母趾に対するDLMO法 メディカ出版
- 『整形外科(特集)四肢関節の骨切り術』外反母趾に対するdistal liner metatarsal osteotomy 南江堂
メッセージMessage
足首から足の指先までの診断と治療を行う“足の外科”を専門としております。“足の外科”で扱う疾患は、外反母趾・変形性足関節症・扁平足・関節リウマチなどの病気に加え、捻挫後の遺残性疼痛・スポーツ障害・骨折・糖尿病による足変形など、多岐に渡ります。十分な診察と検査によって正確な診断をし、それぞれの患者さんに応じた適切な治療を提供したいと思っております。“足”でお悩みの方、当院地域連携室にご相談ください。
2021年度 治療実績
上位7疾患
足関節骨折 | 45 |
---|---|
リスフラン関節脱臼骨折 | 14 |
変形性関節症 | 13 |
外反母趾 | 9 |
踵骨骨折 | 8 |
アキレス腱断裂 | 7 |
足関節外側靱帯損傷 | 6 |
学会発表・講演
タイトル | 筆頭演者 | 発表学会名 |
---|---|---|
2021年度 | ||
中等度外反母趾に対するDLMO法 -重度との比較- | 関 広幸 | 第94回日本整形外科学会 |
外反母趾変形進行に伴う扁平足進行の評価 | 関 広幸 | 第35回日本靴医学会 |
外反母趾手術における回内矯正の意義と評価~中足骨形態の観点から~ | 関 広幸 | 第46回日本足の外科学会 |
【中等度外反母趾治療ー過去、現在,未来ー】中等度外反母趾に対するDLMO法ー重度との比較ー | 関 広幸 | 第94回日本整形外科学会学術総会 |
2020年度 | ||
【手と足外科診療における私の工夫】外側趾MTP関節脱臼・亜脱臼を併発した外反母趾に対するDLMO法と中足骨斜め短縮骨切り術 | 関 広幸 | 第61回関東整形災害外科学会 |
片側性内反型変形性足関節症における脛腓骨形態変化の可視化と定量化 | 関 広幸 | 第35回日本整形外科学会基礎学術集会 |
外反母趾に対するDLMO法―SAFE-Qによる検討― | 関 広幸 | 第45回日本足の外科学会 |
片側性内反型変形性足関節症における距骨形態変化の可視化と定量化 | 関 広幸 | 第93回日本整形外科学会学術総会 |
2019年度 | ||
変形性足関節症の装具療法の治療成績―SAFE-Qによる手術療法との比較検討― | 関 広幸 | 第44回日本足の外科学会 |
中等度・重度外反母趾に対するDLMO法と第1中足骨近位骨切り術の手術成績の検討:多施設後ろ向き研究 | 関 広幸 | 第92回日本整形外科学会学術総会 |
2018年度 | ||
重症外反母趾に対するDLMO法の応用 | 関 広幸 | 第46回日本関節病学会 |
重度外反母趾に対する DLMO 法における遠位骨片逸脱例の検討 | 関 広幸 | 第91回日本整形外科学会学術総会 |
DLMO法における第1中足骨回内外矯正の形態解析 | 関 広幸 | 第91回日本整形外科学会学術総会 |
Three dimensional analysis of supination osteotomy of first metatarsal bone in distal liner metatarsal osteotomy for hallux valgus | Seki Hiroyuki | 64th Orthopaedic Research Society (ORS) |
論文
論文タイトル | 著者 | 掲載誌 |
---|---|---|
2021年度 | ||
Isolated Talonavicular Arthrodesis for Traumatic Talonavicular Arthritis: Report of 2 Cases With Gait Analyses | Nitta Y,et al. | Foot and Ankle Specialist |
Visualization and quantification of the degenerative pattern of the distal tibia and fibula in unilateral varus ankle osteoarthritis | Seki H,et al. | Scientific Reports(11)21628 |
距骨骨折の治療 | 関広幸、他 | 整形外科SugicalTechiniqueBooks⑧足部・足関節の外傷 診断・保存的治療・手術,メディカ出版,135-143 |
2020年度 | ||
変形性足関節症の装具療法の治療成績ーSAFE-Qによる手術療法との比較検討ー | 関 広幸,他 | 日本足の外科学会雑誌 |
2019年度 | ||
Three-Dimensional Analysis of the First Metatarsal Bone in Minimally Invasive Distal Linear Metatarsal Osteotomy for Hallux Valgus | Seki H,et al. | Foot and Ankle International |
Visualization and quantification of the degenerative pattern of the talus in unilateral varus ankle osteoarthritis | Seki H,et al. | Scientific Reports | 2018年度 |
Quantification of vertical free moment induced by the human foot-ankle complex during axial loading | Seki H,et al. | Journal of Engineering in Medicine |
Minimally invasive distal linear metatarsal osteotomy combined with selective release of lateral soft tissue for severe hallux valgus | Seki H,et al. | Journal of Orthopaedic Science (JOS) |