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足の診断・治療センター

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当科の特徴

“足の外科”とは“足首からつま先まで”すなわち“長靴に入る部分”を対象とする整形外科のひとつの専門分野です。
当院の“足の外科”では外反母趾、足・足関節のスポーツ障害、捻挫後の疼痛遺残、距骨(きょこつ)骨軟骨障害、変形性足関節症、扁平足、関節リウマチによる足部変形など多くの疾患に対応しています。
“足の親指が内側を向いていてその付け根や足の裏が痛い”、“足首を挫いた後になかなか痛みが取れない”、“何も怪我とかしていないのに足首が痛くて腫れがとれない”、“足が痛いと思っていたら最近扁平足になってきたような気がする”という方に対しての、専門的な治療を行っています。
また糖尿病性等の足の病変に対しては、下肢救済・フットケアセンターと連携して治療を行っています。

当センターの注力疾患

外反母趾の治療

外反母趾では、親指の付け根の内側に出っ張った部分の痛みを訴えられる方が多いのですが、親指以外の指にも変形があるとそれらの指が靴にあたる部分や、足裏にできたタコの部分に強い圧がかかり痛みが出ることもあり症状は様々です。治療としてはまず運動療法や装具(中敷き・靴型装具)などにより集中した圧を分散させ痛みの緩和を試みます。

それでも痛みが取れない場合には手術が必要となりますが、一般的には矯正骨切り術(人工的に骨折を起こして骨の向きを変える手術)が行われています。矯正骨切りの方法としては様々な方法がありますが、当院では術後早期からのリハビリが可能となるスカーフ法を主に行っております。


▲術前(左)/術後1年(右)

入院期間は親指だけの変形の場合は3~4日間ですが、変形がほかの指にもおよぶ場合にはそれらの指の治療も必要となるため2週間程度になります。術後4~6週間は手術をした足の前のほうに負荷がかからないような特別な靴を履いて通院して頂きます。

足首の捻挫の痛み・距骨骨軟骨障害

足首の捻挫後になかなか痛みが取れない方がいらっしゃいます。一口に捻挫といっても、足首を捻ったことによりその周辺に様々な障害が引き起こされます。
捻挫により一番損傷を受けやすいのは足首の外側の靭帯です。靭帯はそもそも関節において向かい合った骨同士がグラグラしないように安定させるバンドのようなものですが、軽微な損傷である場合には多くはそのまま治癒すると考えられます。しかし、損傷がひどく靭帯が完全に断裂してしまっている場合、放置していると靭帯が断裂したままの状態となり関節の不安定性(向かい合った骨同士がお互いにグラグラしている状態)を引き起こします。これがいわゆる“捻挫が癖になった”状態です。

また、捻挫後に痛みが取れない別な原因として、捻挫の時に足首の関節を構成する骨同士が衝突した結果、“骨のうちみ”を生じていることがあります。これは距骨骨軟骨障害(離断性骨軟骨炎)と言われるものですが、これは一般的なレントゲン撮影では見えにくいため、MRIやCTなど特殊な撮影法により確認する必要があります。


▲距骨骨軟骨障害のMRI画像(左)/内視鏡所見:関節鏡で軟骨が剥がれているのが見える(右)

足首の不安定性がある場合には、まずは機能訓練と筋力訓練からなるリハビリテーションを行います。このリハビリテーションでは捻挫して足が傾いたとき、その傾きをいち早く感知して元に戻そうと指令を出す神経を敏感にすることと、実際にその傾きを戻そうと働く筋肉を鍛えることを目的としています。
それでも症状が改善しない場合には靭帯再建術を行っています。
距骨骨軟骨障害に対しては、関節鏡を使用した内視鏡手術で出来るだけ侵襲の低い手術で対応していますが、病変が大きかったり骨欠損を生じたりしている場合には骨の移植が必要となることもあります。

変形性足関節症

変形性足関節症や扁平足は特に高齢の女性に発症することが多い疾患です。
変形性足関節症は、足首の骨折後に関節軟骨が損傷を受けたために後遺症として生じる場合があります。しかし、なかには脛骨(けいこつ:すねのほね)の関節面が足首の部分で内側に傾いている方がいらっしゃいます。このような場合、関節内での骨同士の接触に偏りが生じ長い年月をかけ徐々に関節表面の軟骨がすり減って、あるとき急に痛みがでることがあります。

変形性足関節症に対しては関節軟骨の損傷の程度が軽い場合には関節の傾きを調整して骨同士の接触の偏りを矯正する“低位脛骨骨切り術”を、関節の破壊が著しい場合には、人工足関節形成術もしくは関節固定術を行っております。


▲人工足関節(左)/低位脛骨骨切り術(右)

偏平足

中年期以降に生じる扁平足は足のアーチを上方に引っ張るように頑張っている筋(後脛骨筋腱)が年齢とともに傷んできて生じることがほとんどです。この筋が傷んでくると内くるぶしの後ろ側に痛みと腫れが出てきます。外観上は足の先端部分は外側を向き、後ろから見ると踵が“ハの字”に傾いた扁平足になり、親指に外反母趾のような変形を伴うこともあります。治療としてはやはり装具(中敷き・靴型装具)でこれらの傾きを矯正する治療から始めますが、症状が改善しない場合には手術が必要となります。

関節リウマチ

関節リウマチの患者さんでも足に外反母趾のような変形をきたしたり、変形性関節症(関節の表面の軟骨がすり減った状態)を生じたりすることがあります。初期治療としては他の疾患と同様にまずは装具療法を試みますが、それでも痛みが取れない方には積極的に手術を行っております。
リウマチの患者さんでは、同年齢の方に比べて骨が脆かったり、関節の破壊が進んでいたりする方が多いこともありますが、個々の状態に合わせて適切な手術法を選択すれば有効に痛みを軽減させることが期待できます。

公的数字(DPC)からみる実績*1

*1 DPCを用いて、2015年度の疾患別・入院患者数と、5キロ圏内病院の月平均入院患者数をグラフ化しています。
DPCとは、Diagnosis Procedure Combinationの略称で、「診断群分類」とも呼ばれます。
診断された病名と治療内容から14桁の数字にコード化された日本独自の分類データで、入院患者さんの医療費請求や、医療の質向上のための研究データとして用いられています。2016年10月より、各医療施設で「病院情報の公表」等の名称で発表されている実績も、このDPCデータを用いています。
ここではわかりやすく、DPCデータ(6桁)を用いて、当院のその年度の入院患者数を示しました。またグラフは、当院を中心にした5キロ圏内の病院*2の月平均入院患者数を示しています。
●分析ソフト:病院経営情報分析システム セコムSMASH
*2 その疾患を10ヵ月10症例以上治療しているデータ提出加算届出病院

●下腿足関節周辺骨折:52人

膝下から足首周辺の骨折で入院治療された方は、東京都内でも最多の52人になります。

5km圏内・病院別の患者数(月平均入院数)

●足関節・足部の骨折、脱臼:52人

足首から足指の骨折や脱臼で入院治療された方は52人でした。この入院数は都内でも4番目の数字になります。

5km圏内・病院別の患者数(月平均入院数)

●下肢の変形:19人

約8割の方が外反母趾、2割の方が強剛母趾の手術をされています。
外反母趾・強剛母趾の手術ができる病院は少なく、2015年度は10km圏内でも2病院でのみDPCの算定がされました。

5km圏内・病院別の患者数(月平均入院数)

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